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ガンダム30周年でなんか書こうと思ったらもう師走だよ

富野由悠季への愛を告白するBlogです。熱狂的なファン時代は過ぎ、今はちょっと遠くから眺めている感じでしょうか。 『伝説巨神イデオン』で“ゴーチンby小松左京”されたクチです。

ハマーン・カーンについて

 kaito2198さんの記事
 ハマーン・カーンというキャラとZZという作品のこと
 から。

 また、ハマーンはいったいシャアと肉体関係を持ったかどうかの論争については、まさに男性と女性の違いだと思う。女性のほうはだいたい寝てなかったと思うし、逆に男性のほうはどっちかいうと寝た派が多い気もする。ちなみに榊原良子氏は寝てない派で、監督は寝てた派だそうだ。まあ私もそういう経験がないから、あくまで想像でしかないが。



 俺は「寝てない派」だな。

 小説版でもそうだし、なによりカミーユが覗き見た「ハマーンとシャア」の画がすべてを物語っていると思っている。
 ハマーンが「背伸び」してシャアの肩に手をかけているんだな。シャアは立っているだけ。
 肉体関係があればシャアがハマーンの腰を抱いていてもいいはずだがそれもない。そもそもハマーンも「背伸び」する必要がない。カミーユに激怒する必要もない。

 シャアにとってはしょせん「成り上がり者の娘」でかなく、むしろ軽い侮蔑をもっていたのではないかと想像するんだよね。小説版における「汚い食べ方をする少女」という描写が印象に残っている。

 シャアが「ロリコンだ」というのも、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』におけるギュネイの嫉妬まじりの発言にしか根拠がなく、ララァにしろナナイにしろ、歳相応の女性と付き合った描写しかない。
 シャアがハマーンという少女に手を出すか? という視点で考えれば、おおかたの女性の意見の方が正しいと言わざるをえない。

 kaito2198さんの仰る「ハマーン全体を振り返ると、ひどく空虚で空っぽなキャラクターでしかない」というのは、俺の文脈でいえば「フラットキャラクター」ということで、富野ワールド的には、小説版の方がうまく肉付けされている気がするんだよな。
 富野由悠季は「フラットキャラクター」が嫌い、というのが俺の理解だから、かれが「寝た」ことにしたがったのもそれが理由じゃないかなと勘ぐっているんだよね。

 だから劇場版では男女の関係があった、というニュアンスの芝居に変更されていたので、「ええっ?」という驚きととも、「やっぱりやりやがったな」と得心がいくところもあったんだよね。
 肉付けしたいのはわかるし、劇場版ということで「わかりやすく」したいのは理解できるとしても、そこを変更してはダメでしょ、と思ったなー。ハマーン・カーンというキャラクターがいろいろ台無しじゃん。あとシャアについてもね。

 以前にも書いたことだけど、TV版との“格闘”の気配がない、というのは、こういうところにも現れているんだな。いろいろと安易なんだよ『新訳』って。

 ZZという作品は突き詰めると「ハマーンの救済」というものだ。主人公ジュドーの存在もそうだし、マシュマーなどのキャラもそうだ。そういう意味ではZZはコミカル調でよく揶揄されるが、富野作品あるいはキャラ論を論じたいなら、必ず無視できない一作だ。



 というkaito2198さんのご意見には、まったく同感で、メタ的にはフラットキャラクターから掘り下げられた、といえるし、ドラマ的にはジュドーという少年によって心情的に救われた、といえると思うんだよね。

 『機動戦士ガンダムΖΖ』という作品は、基本的にフラットキャラクターが活躍する話だったのが、やがてシリアスな方向へとシフトしていき、人間たちの物語になっていく。
 ハマーンもまたその軌跡をなぞったヒロインだった。

 ジュドーやシーブックは、富野監督から“遠い”がゆえに、キャラクターとして弱くなる。
 しかし富野由悠季から“遠い”キャラクターだからこそ、「作劇上の役割」しか与えられなかったハマーンやセシリーに、ほんの少しの息吹を与えることができたんじゃないかな。
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コメント

ハマーンについては

先日のガンダム総選挙で女性キャラのトップでしたが、やはりシャアと絡んだ『Z』の方が上でしたね。

それだけに『ZZ』での彼女のドラマというのが何だったかというのも改めて気になる感じですが。

Re: ハマーンについては

 コメント、ありがとうございます。

> 先日のガンダム総選挙で女性キャラのトップでしたが、やはりシャアと絡んだ『Z』の方が上でしたね。

 そうだったんですか。「女性キャラのトップ」というのは凄いですね。

 「ガンダム総選挙」、興味がなくて知りませんでした。情報ありがとうございます。

 『機動戦士Ζガンダム』と『機動戦士ガンダムΖΖ』は、視聴率とか玩具の売上とか、どうだったんでしょうか。
 『機動戦士ガンダムΖΖ』は、いまひとつ人気がなかった印象があるんですよね。
 だとしたら、むべなるかな、という気がします。

 男性キャラのトップが、オルガ・イツカというのもビックリしました。無自覚にゲイっぽいところがよかったのかな。

> それだけに『ZZ』での彼女のドラマというのが何だったかというのも改めて気になる感じですが。

 『機動戦士Ζガンダム』のフラットキャラクターから掘り下げられたというのが、『機動戦士ガンダムΖΖ』のいちばんの魅力かもしれませんね。
 大衆人気という意味では、超長期連載マンガの作中人物たちはみなフラットキャラクターですから、掘り下げることの良し悪しはあると思いますが。

 『機動戦士ガンダムΖΖ』のハマーンを、矮小化ととるか、フラットキャラクターの掘り下げととるかで、そのひとのハマーン観が変わるんですね。
 富野監督作品は、こういう人間観、女性観で、みるひとの意見が分かれるところが、魅力のひとつだと思っています。
 そういう意味で、監督は自作についてちょっと「喋りすぎ」です(笑)。

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