ガンダム30周年でなんか書こうと思ったらもう師走だよ

富野由悠季への愛を告白するBlogです。熱狂的なファン時代は過ぎ、今はちょっと遠くから眺めている感じでしょうか。 『伝説巨神イデオン』で“ゴーチンby小松左京”されたクチです。

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スケールダウン問題とか、ルールを巡る温度差とか

 まっつねさんの「レールガンの世界は」からあれこれ思うこと。

 『レールガン』の「蓋を閉じられた感じ」というのは、まっつねさんご自身が「もっとも」以下で指摘しているとおり、『レールガン』は『禁書』のスピンアウト作品である、ということがあるのだろう。
 俺は『レールガン』の「蓋で閉じられた感じ」というのは、むしろ逆側から評価していた。
 スケールダウン問題だ。
 本編以上の派手なこと、物語世界の本質に迫ることなどは、スピンアウト作品ではできない。では、どうするか、という点で、『レールガン』は「ちくしょう、うまくやりやがって」という感想をもっていた。

 なんで「ちくしょう」なのかというと、いまから約30年くらい前に、『Zガンダム』という作品があって、この作品の数ある問題点のひとつにスケールダウン問題があったからなんだ。
 『Z』の世界は、『ファースト』からあきらかにスケールダウンしている。にもかかわらず、そのスケールダウン問題を、製作者がまったく処理していない、ということがあったのだ。
 「自己反省の男」富野は次作『ZZ』では冒頭からさっそくスケールダウン問題に取り組んで一定以上の成果をえるが、スケールダウン問題に関しては、『レールガン』の方がうまくやってやがるなー、と感じていた。だから「ちくしょう」。

 また主人公・美琴に説教したい、という声が一定以上あるのも、かつての初代『ガンダム』におけるセイラとセックスしたい、というのと同じで、製作者の思惑通りなんだろうな、という点でも、感心していた。
 美琴はいづれ本編でヒーロー上条に説教されることになる、と予感させるものがあるからだ。説教したい、と思われたら、キャラクター描写としては成功なのだろう。

 「蓋で閉じられた感じ」というのはもう一点あって、それは『禁書』にも若干感じているところでもある。
 去年のガンダム無料放送からちらほらアニメを観ているのだが、ちょっと気になるのは、俺の観た狭い範囲でのことなんだが、「ルール」を疑わない、「ルール」との葛藤のない作品が多いように思われる点だ。
 約束の時間にこない、というルール破りがあってもペナルティなしとか、ルール下で抑圧的立場にある人間がルール自体を疑うことをしない、とか、どうにもこうにも中学時代校内暴力で高校時代管理教育を受けた俺からすると、どうしても違和感をぬぐいえないのだ。

 たとえばこれが、深夜アニメより広い層を狙った作品、『ワンピース』とか『FF13』とかになると、とたんにルールを疑う・従わない主人公たちが暴れることになる。
 この差はいったいなんだろうな、というのが、俺がいまちょっと興味をそそられている点だ。

 ルールのなかでがんばっている人間に正義や正当性、正統性があることはじゅうぶん承知しながら、大衆はルール破りのヒーローたちを喝采してきたからだ。

 マルセル・グラネのいう「戦士の到来」。
 正義が、正しさが、あまりにも行き渡り息詰まるとき、ふらりとあらわれる無法者によって、囚人の縛り首のロープが切断される。
 いきすぎた正義によって社会から失われた人間性を回復する者が、無頼漢、無法者、遊侠の徒だ。

 『ワンピース』などはその典型だ。『ワンピース』をひっくり返すと『デスノート』になる。デュメジル風にいえば、ルフィがインドラなら、ライトはヴァルナだ。
 しかし大衆が愛するのは、自由の戦士であって、正義の司祭ではない。だからライトは自滅するダークサイドに堕ちる必要があったのだろう。

 しかし、アニメであるとかライトノベルであるとか、一部の層向けの作品では、この解放者としての無頼漢が出てこない。
 これはちょっと興味深い傾向ではあるよなーと。

 富野語りの文脈でいえば、そのアニメファンたちに、「エクソダスするかい?」と言ってしまうズレが悲劇ではある。どうすりゃいいんだろうなー。
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コメント

Iwatamという方が公開している、ライトノベルに関するコラムが参考になるかもしれません。

Re: タイトルなし

 Iwatam様という方のコラム、拝読しました。俺とは意見が違いましたが、たいへん勉強になりました。
 情報ありがとうございます。

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Author:shiwasu5
どんな奴か?
自己紹介。最終学歴は専門学校卒。(東京デザイナー学院アニメーション科)
小学時代→遊び時間と授業時間の区別がつかず。
中学時代→校内暴力をのびのびとエンジョイ。
高校時代→管理教育で次々と仲間が退学していくなかなんとか卒業。
浪人時代→二年間、進学/就職浪人をする。
本屋でバイト→本屋潰れる、古本屋でバイト→古本屋潰れる。クラブ通いで某事件を起こし警察に捕まったのもこの頃。
専門学校時代→馬鹿みたいに楽しかったが、周囲の才能に圧倒される。同期に吉田健一や長濵博史がいて、三人でつるんで歩いたこともある。やつらと較べた俺が間違いだった。
虫プロ入社。最低限の固定給が約束されているいい会社でした。『うしろの正面だあれ』の生活描写についていけず退社。絵が下手なのを実感。
バイト時代→バイトしながら漫画家を目指す。気に入ったコンテが描けず挫折。
デザイン系の会社のバイトから正社員へ。
現在は鬱(双極性障害)のため地獄を彷徨う。彼女と別れる。誰か背中抱いていてくれ。

好みの傾向
・アニメ五選(TVシリーズは除く)
『白い牙』
『機動戦士ガンダムF91』
『AIR』
『もののけ姫』
『アリオン』
・漫画五選
『メトロポリス』
『がんばれ元気』
『デビルマン』
『GANTZ』
『天然コケッコー』
・小説五選
『砂の惑星』
『狼の紋章』
『逃れの街』
『ながい坂』
『剣』
・映画五選
『ブレイブハート』
『ダークシティ』
『夜の大捜査線』
『用心棒』
『イージー・ライダー』
・音楽はわかりません。
世代的にいえば
サザン、YMO、尾崎、マイケル・ジャクソン、U2あたりが直撃です。
クリス・レアとかビリー・ジョエルとかも好きでした。(英語歌詞わからんけど)
・政治傾向
公武合体、天皇機関説、大きな政府、死刑廃止論者。
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・富野由悠季の好きなところ
一生懸命なところ。

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