FC2ブログ

ガンダム30周年でなんか書こうと思ったらもう師走だよ

富野由悠季への愛を告白するBlogです。熱狂的なファン時代は過ぎ、今はちょっと遠くから眺めている感じでしょうか。 『伝説巨神イデオン』で“ゴーチンby小松左京”されたクチです。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

セイラがセックスシンボルになったわけ

 劇場版『ガンダム』のセイラの入浴シーンで、映画館でフラッシュがたかれたという話がある。
 アニメキャラクターが性の対象になる、はじまりだったとも言われている。それがポルノアニメレーベル「くりぃむレモン」発足につながったとも。
 真偽の程は知らないのだが、「セイラとセックスしたい」と思っていた視聴者は、かなり素直に『ガンダム』という作品を観ていたのではないかと思う。

 当時の俺はセイラファンとはいえ、ほんのおチビであり、そういう対象としては意識してはいなかった。(だから小説版はほんとうにびっくりした)
 しかし今回TVシリーズとしての『ガンダム』を観ていて、ストーリー展開のなかでかなり強引に「セイラのヒロイン化」が施されるを目の当たりにした。そこには原作監督の富野の強い意図があったはずなのだ。

 「セックスを描かない」という制約のあるジュブナイルの方法論であれば、ヒロインはフラウ・ボゥであるべきである。
 子供たちの世話をするフラウ・ボゥは、セックスをスキップして、主人公の家庭人としての未来を描くのにふさわしいからだ。
 フラウと結ばれ、子供たちの保護者になる主人公であれば、エンドマーク後の未来も、家庭人として一人前にやれそうだな、と予感できるからである。

 そのフラウ・ボゥがヒロインから無理やり外され、かなり強引にセイラがヒロインの座についたことの意味は、論理を逆にたどるとわかる。
 富野は『ガンダム』を、ジュブナイルの枠組みのなかにおきたくなかったのだろう。
 「どうにかしてセックスを描こうとした」のである。
 セイラは、「セックス論」を背負うために登板したヒロインだった、といえるだろう。

 「アムロの性的成長ストーリー」をかりに再建できるとしたら、その道筋はこういったものだったと思われる。

 「子供時代の異性」 → 「子供時代から離脱するための非日常の異性」 → 「日常のなかの不完全な異性」。
 
 この道筋をたどった『ガンダム』のキャラクターがいる。ミライだ。
 子供時代の異性カムラン、子供時代から離脱するための非日常の異性スレッガー、そして日常のなかの不完全な異性ブライトだ。
 アムロでいえば、これがフラウ→ララァ→セイラになる予定だったのだろうと思われる。セイラはかなり不完全な人間として描かれている。

 とくにアムロにおいては「ララァ問題」「ニュータイプ問題」があるので、そのカウンターウェイトとして「セックス論」「生殖論」は必要だったはずだ。
 その「セックス論」「生殖論」を引き受けた(引き受ける予定だった)のが、セイラなのだ。

 富野メモにおいて、富野自身がこだわった気配があるのが、「ニュータイプ論」と「生殖論」の対である。
 ララァと精神だけで遊ぶのも安らぐけど、セイラとは体を重ねたいから、面倒くさい女でも我慢できるさ、というのが人である。
 人類の覚醒による革新がかりにあるとしても、それでも世代をつないでいくという意味が希望でないわけではない、というのが、「ニュータイプ論」に対する「生殖論」なのだ。


 『ガンダム』の「打ち切り」は、だからセイラにとっても、アムロにとっても悲劇だった。
 「アムロの物語」は「ララァという転回点」で頓挫し、「セイラの物語」にいたっては「スタート地点」で休止である。

 そしてそれは「富野由悠季の物語」にとっても、悲劇であった。
 富野メモにたしかに直観されていたはずの、精神に対する身体性の問題が、その後鬱の回復期まで思い出されることはなかったのだから。
スポンサーサイト

コメント

原作はともかく

 アニメでのセイラは「寝る」にはギスギスし過ぎている感じなので、一緒に寝たい感じはないんですよね。

 (これが更に進むと『イデオン』でのシェリルになる。)

 結局、彼女の最大の悲劇は「兄」以上の男に巡り合えなかった点か。

 

Re: 原作はともかく

 コメント、ありがとうございます。

 (テレビ)アニメ版でも、セイラとアムロの仲はあやしいというのは、古谷徹と井上遥が言っていましたね。寝たかどうかは別にして。

 「セイラの物語」がかりにあったとしても、スタート地点に着いたかどうかだったとは思います。

 兄離れに関しても「兄以上の男」というとらえ方は俺はしてないんですよね。幼年期に生き別れた「兄」のことをそこまで知っているかどうか。「兄」がまるで生き別れの恋人のようにみえるとしたら、それはジュブナイルの痕跡かなととらえています。
 ジュブナイルから離れた「兄離れ」の意味するところは、「セイラの物語」にとっては大人の女になるための通過儀礼といったところではないかととらえています。

 打ち切りがなかったら、セイラはちゃんと正ヒロインできていたかなーと想像することはあります。
 たしか『ムーの白鯨』ではお姫様みたいなヒロインと主人公が(子供視聴者としては唐突な感じで)結ばれたはずで、セイラもそうなっていた可能性もあったかなと。
 セイラはどうしょうもなく富野キャラですが、星山ワールドでも自然にヒロインができたはずですから。

 『イデオン』のシェリルの場合、誰とでもギスギスしていたような気がします(笑)。

正確に言うなら

「兄以上に意識させてくれる」相手がいなかったという感じでしょうか。

良くも悪くもセイラはアクの強い人間を好む傾向があるのではないかというところで、その意味でもアムロはそういうタイプではない感じと。

Re: 正確に言うなら

 コメント、ありがとうございます。

 うーん、そのあたりはJINさんと俺とで「セイラさん観」の違いがあるのかもしれませんね。
 あと「シャア観」の違いも。

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事へのトラックバックURL
http://shiwasu5.blog12.fc2.com/tb.php/5-1efe0fd2

 | HOME | 

文字サイズの変更

プロフィール

shiwasu5

Author:shiwasu5
どんな奴か?
自己紹介。最終学歴は専門学校卒。(東京デザイナー学院アニメーション科)
小学時代→遊び時間と授業時間の区別がつかず。
中学時代→校内暴力をのびのびとエンジョイ。
高校時代→管理教育で次々と仲間が退学していくなかなんとか卒業。
浪人時代→二年間、進学/就職浪人をする。
本屋でバイト→本屋潰れる、古本屋でバイト→古本屋潰れる。クラブ通いで某事件を起こし警察に捕まったのもこの頃。
専門学校時代→馬鹿みたいに楽しかったが、周囲の才能に圧倒される。同期に吉田健一や長濵博史がいて、三人でつるんで歩いたこともある。やつらと較べた俺が間違いだった。
虫プロ入社。最低限の固定給が約束されているいい会社でした。『うしろの正面だあれ』の生活描写についていけず退社。絵が下手なのを実感。
バイト時代→バイトしながら漫画家を目指す。気に入ったコンテが描けず挫折。
デザイン系の会社のバイトから正社員へ。
現在は鬱(双極性障害)のため地獄を彷徨う。彼女と別れる。誰か背中抱いていてくれ。

好みの傾向
・アニメ五選(TVシリーズは除く)
『白い牙』
『機動戦士ガンダムF91』
『AIR』
『もののけ姫』
『アリオン』
・漫画五選
『メトロポリス』
『がんばれ元気』
『デビルマン』
『GANTZ』
『天然コケッコー』
・小説五選
『砂の惑星』
『狼の紋章』
『逃れの街』
『ながい坂』
『剣』
・映画五選
『ブレイブハート』
『ダークシティ』
『夜の大捜査線』
『用心棒』
『イージー・ライダー』
・音楽はわかりません。
世代的にいえば
サザン、YMO、尾崎、マイケル・ジャクソン、U2あたりが直撃です。
クリス・レアとかビリー・ジョエルとかも好きでした。(英語歌詞わからんけど)
・政治傾向
公武合体、天皇機関説、大きな政府、死刑廃止論者。
・女性の好み
シャアにとってのララァみたいな。
・男性の好み
元気くんのお父さん。
・富野由悠季の好きなところ
一生懸命なところ。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (2)
ガンダム (19)
富野由悠季 (12)
アニメ (13)
雑記 (5)
逆襲のシャア (8)
G-レコ (21)
ΖΖ (2)
Ζ (4)
F91 (8)
新訳Ζ (4)
V (5)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

FC2Ad

Template by たけやん

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。