ガンダム30周年でなんか書こうと思ったらもう師走だよ

『機動戦士Vガンダム』について 2/5 富野のドラゴンボール

 俺は『機動戦士Vガンダム』が好きだ。放映当時、夢中になって観ていたものだ。『Ζ』のように「うーむ」と複雑な思いで観ていたわけではない。純粋に面白かった。

 放映当時、いい歳である。面白がり方もちょっと大人のものだったことは否めない。

 スポンサーの無茶ぶりに富野がどう応えるのか、そこが見どころだった。そこに俺は『ドラゴンボール』を視ていた。
 「ああ、これは富野のドラゴンボール、ジャンプマンガだなー」という感想である。

 『ドラゴンボール』が鳥山明の“才能”で応えた異色作なら、『V』で感じていたのは富野由悠季は“ベテランの技量”で応えているということだ。
 毎週毎週、カタルシスを覚える話を、よくもまあ作れるな、と感心していたものだ。毎週ごとのカタルシスは「疲弊期」にはなかったことだ。

 『機動戦士ガンダムF91』から『V』までは企画が迷走しているというのが俺の印象だった。
 『F91』が“映画監督としての豪腕”で迷走をねじ伏せたように、『V』は“ベテランの技量”で迷走をねじ伏せようとしていると感じた。

 しかし『V』の場合ねじ伏せるところまではいかなかった、というのが俺の評価だ。それどころかむしろ迷走を自ら加速させたのではないかと思っている。

 カタルシスもある。インパクトもある。感動もある。しかしその底に流れるのは安易なセンセーショナリズムなのだ。これは回を追うごとに酷くなっていく。 
 こんな安直なことを、疲弊期を脱した“『F91』以後の富野”がやってしまうのであれば、俺はそこに“ベテランの技量”の頽廃をみる。
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コメント

迷走であり暴走

であるからこそ「バイク」でなければならないんだよなって感じですよね。

あるいは「輪」であるといっても良い。

その究極こそが、まさにエンジェル・ハイロゥというわけですが。

Re: 迷走であり暴走

 コメント、ありがとうございます。

 なるほど、バイクというのは象徴的かもしれませんね。

 巨大ロボより格下にみえるバイク部隊の登場には迷走を感じますし、巨大バイクにいたっては暴走を感じます。

 バイクに関しては「ちっこいのが巨大ロボと対決する」という絵面がそもそもアレだと思いますね。
 そういう絵面は『機動戦士ガンダム』にも『伝説巨神イデオン』にも出てきましたから、富野自身はどうやら好んでるらしい気もします。巨大ロボットアニメとしては「どうかしている」という絵面だと思うのですが。その意味でスポンサーが嫌気をさしたのもわかります。

 “「輪」の暴走”という観点からエンジェル・ハイロゥに言及されたところは新鮮に思いました。

バイクとなれば

とにかくイクの存在ですよね。

彼らが本当に「昇天」してしまう場面には驚きましたが。

Re: バイクとなれば

 コメント、ありがとうございます。

 うーん、そのあたりは記憶にないんですよね。ガロウ・ランっぽいなと感じたことは覚えているんですが。
 バイク関係はほんとうに嫌だったので、どうしても印象に残らないんですね。

富野監督によると「バイク戦艦」については嫌味のつもりで持ち出したはずなのに、それがあっさり通ってしまったのにむしろ驚いたと言ってますね。

そこもまた「名作しか作れない富野」の一面でしょうか。


エンジェル・ハイロゥについては、とにかく「様々なパーツに分離」しながら「落ち着きなく動き回っている」という印象が強いですね。

それも宇宙も地球もお構いなしといった感じで。

あの独特の「浮遊感」もまた本作のイメージというところでしょうか。

コメント、ありがとうございます。

 「バイク戦艦」なんて、よく発想できたな、と思いますね。何やってんのよ、という思いもありますが(笑)。
 スポンサーが欲したのは作品のフックになるケレン味だったと思うので、「バイク戦艦」でも何でもよかったのでしょうね。その「何でもいい」というところに富野監督はカチンと来ていたのかもしれませんね。

 ご指摘のエンジェル・ハイロゥの「浮遊感」、ちょっと覚えていなかったんですが、そのとおりだとすると、大地にこだわるウッソたちとの対比ということなんでしょうね。

富野監督の

凄さの一つが、あの発想力ですよね。

手塚治虫や星新一もそうですが、とにかく一般の常識を超えた発想をあそこまでよく出来るもんだと。

あるいは「輪」の発想としては、バグも前身といえそうですが。

Re: 富野監督の

 コメント、ありがとうございます。

 富野監督の発想力が凄いというのはまったくそのとおりだと思います。
 きっと「使えない」アイディアもそうとうあるではないかと推測しています。
 くだらなすぎて「使えない」というアイディアのストックがあるのではないかな。
 くだらない/使える、という判断を出すのは周囲の大事な仕事ですよね。
 それが『V』では「ああなっちゃう」というのが悲惨なところです。

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